LD-SKAIP
- ことはな
- 2018年12月25日
- 読了時間: 2分
LD学会が新しく開発したLD-SKAIPという検査の講習会に参加してきました。
LD-SKAIPはiPadを用いて、学習のつまずきやその背景にある認知能力を3つのステップによって明確にし、学校における学習の支援に活かすための検査です。
ステップⅠ
iPadのアプリを使用して、教師が対象児の普段の様子を基に質問項目に回答して結果を出す
*現在はLD学会の会員であればだれでも使用可。
ステップⅡ
iPadのアプリを使用して、対象児に直接検査を実施し、認知機能の弱さや特異な学習困難を把握する
*現在は特別支援教育士で講習会を受講した者のみ使用可。
ステップⅢ
iPadのアプリを使用して、対象児に直接検査を実施し、特異なエラーを抽出分析し、実際の学習場面でのつまずきを把握する
*現在は特別支援教育士で講習会を受講した者のみ使用可。
今回参加した講習会はステップⅡの内容でした。
実際の使用方法の内容の前に、学習のつまずきの背景にある認知機能についての講義があり、とても勉強になりました。
たとえば「読み書き困難」と言っても、
・視機能
・視覚認知
・音韻意識
・言語理解
・語彙の獲得
・ワーキングメモリー
・協調運動、手先の不器用さ
・処理速度
などその背景にある認知機能はさまざまあって、
こどもによってどの認知機能に弱さや困難さがあるかが違うのです。
「読み書き困難」だからみんな同じ支援ではなくて、
認知機能の弱いところ・苦手なところに合わせた支援ができると
こどもにとっても負担が少なく、成功体験の多い効果的な学習になると思います。
WISCでもある程度の認知機能はわかるのですが、
LD-SKAIPでは学習のつまずきの背景がさらに詳しくわかるので、
いくつかの検査からこどもへのより良い支援が把握できるといいなと思います。
公認心理師や特別支援教育士といった専門家が、
医療のアセスメントから教育現場での支援に繋がっていくよう
橋渡し役ができることが
これからの重要な役割になるのではないでしょうか。
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